メトロポリタンの陰

出会った人とのフィクション、ノンフィクション

赤い灯籠

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「転職が決まりました。これで地元に戻れます。」

 

2月に彼が大学時代を過ごした街への出張が偶然あった

夜、飲んだ後のホテルへの帰り道

ビジネス街は人通りもなく

工事エリアを知らせる三角のコーンが赤く灯る

神社の灯籠のようだった

 

導かれるように歩いた

 

その2ヶ月後、僕は会社を去り

彼は秋に移るという

 

今は夏

季節は年の折り返しに向かう

 

 

 

 

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